VE・VA実践⑥ チームデザインの原則と異分野混成のVE推進

はじめに


VE活動では「固定観念からの脱却」が成果の鍵です。そこで重要なのが、“異分野の視点”を取り入れることです。この記事では、VEの成果を最大化するチームデザインの原則について解説します。


なぜ異分野混成が効果的なのか?
• 設計部門だけでVEを行うと「工学的最適」に偏りがち
• 営業・品質・購買・製造など、異なる立場からの発言があることで、真に意味ある改善案が出る


チームデザインの原則

  1. 機能を異なる目線で評価できるメンバーを選定
  2. ファシリテーターが各視点を統合・整理
  3. チーム全体で“コスト≠価格”という共通認識を持つ

実例:複合プリンタのVE活動


• 当初:設計+製造でVE検討 → 主に部品点数削減案のみ
• チーム再構成:営業が「設置スペース」視点から意見 → 折りたたみ構造を導入 → 梱包・輸送費ダウン+設置性向上 → トータルコスト10%削減


成功のポイント


• 会議冒頭に「目的は何か?」を全員で共有
• 専門外からの“素朴な疑問”が改善の突破口になる


まとめ


VEは“設計者のための活動”ではなく、“企業全体の改善活動”です。異分野融合によって、真に機能本位の代替案が生まれます。

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