製造現場改善⑤ リードタイム短縮の王道:段取り時間削減の進め方

はじめに

「リードタイムが長い」──製造現場でよく聞かれる悩みの一つです。

その解決策として最も効果的で即効性があるのが、“段取り時間の短縮”です。本記事では段取り時間の定義、内段と外段の違い、見える化の方法、そして改善事例を紹介します。


段取り時間とは?

  • 製品の切り替え時に発生する準備・調整・確認作業時間
  • 工程停止中の“隠れロス時間”

内段と外段の違い

種類内容改善の余地
内段(Internal)機械停止中にしかできない段取り→ 外段に変えることがカギ
外段(External)稼働中でもできる準備作業→ 並行作業化でリードタイム短縮

改善の進め方

  1. 段取り作業のビデオ撮影・時系列記録
  2. 作業分類(内段/外段)で棚卸し
  3. 外段化可能な作業の抽出と実験
  4. 治具準備、材料取り置き、工具管理の標準化

事例:自動車部品メーカー

  • 段取り時間:平均45分 → 20分へ短縮(55%減)
  • 改善ポイント:
    • 機械停止後にやっていた工具準備を事前準備へ(外段化)
    • 作業者2名体制で並行作業化
    • マグネット治具で位置合わせ時間を短縮

まとめ

段取り短縮は、スピード・柔軟性・生産性すべてを向上させる最短ルート。 まずは「段取りを見える化」し、「外段化」で現場の時間を取り戻しましょう。

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