はじめに
モノづくりの現場で“無駄”が多くなる原因の一つに、「レイアウトの乱れ」があります。
製品の流れ、作業者の動き、在庫の配置が整理されていないと、歩行・探す時間・滞留が増え、ムダが積み上がります。
本記事では、工場レイアウト改善の基本原則と具体的アプローチを紹介します。
工場レイアウト3つの基本視点
1. 動線の最短化
- 加工→検査→組立→出荷 など、工程の“物の流れ”を直線化・一方向化
- クロス動線を排除(例:運搬車と作業者の交差など)
2. 在庫の最適配置
- 材料・仕掛品・完成品の置き場が“作業点”に近い
- 一時置き場・保管庫を最小限に整理(棚番・見える化)
3. 視認性の確保
- 「今、誰が何をしているか」がひと目でわかる
- 各工程の稼働状況・異常・滞留を色や看板で可視化
改善の進め方ステップ
- 現状レイアウトをフロアマップで把握
- 物流動線の記録(運搬・歩行・探すなど)
- ボトルネック/ムダ動作の分析
- 「直線・U字・セル型」などの最適レイアウトに再設計
- 5S・定位置管理で定着化
事例:電子機器工場の改善
- レイアウト見直しで運搬距離60%削減
- 作業者動線15%短縮
- 棚番表示+ピクトグラム導入で探す時間ゼロ化
まとめ
レイアウトは「改善の土台」。 モノの流れ・人の動き・在庫の置き方を見直すことで、現場の“見えないムダ”を一掃できます。
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