目次
はじめに
改善活動の成果を評価する際、「どれだけコストが削減されたか」「納期が何日短縮されたか」といった**定量的指標(KPI)**に注目しがちです。しかし、それだけでは本質的な改善効果を正確に捉えることはできません。職場の雰囲気や従業員のモチベーションなど、定性的な要素もあわせて評価することで、真の改善成果が見えてきます。
定量評価とは?
- 作業時間の短縮(例:1製品あたり10分短縮)
- コスト削減率(例:年間5%の原価低減)
- 不良率改善(例:歩留まり95%→98%)
メリット:客観的に比較しやすく、意思決定に使いやすい
定性評価とは?
- 従業員の改善意識の向上
- チーム内コミュニケーションの活性化
- 現場の整理整頓状態や安全意識の変化
メリット:数値化しにくいが、現場の“風土”に変化をもたらす重要要素
バランスのとれた成果測定例
観点 | 指標例 | 測定方法 |
定量 | 作業工数削減率 | 作業前後でストップウォッチ計測 |
定性 | 改善提案件数 | 現場からの改善提案数の変化 |
定性 | 現場の5S評価点 | 定期監査スコアの推移 |
まとめ
KPIの“数値化”だけで満足していては、改善の本質を見逃します。定性と定量の両面から測定することで、より深く・継続的な改善サイクルを構築できます。
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