成果測定・継続⑥ 成果測定の成功事例5選(コスト5〜15%削減)

はじめに

成果測定は、「やって終わり」ではなく、次なる改善へと繋げるための手段です。ここでは、実際に成果測定が功を奏し、改善が継続・拡大された5つの事例を紹介します。


製造現場:リードタイム15%短縮

  • KPI:1台あたり加工時間 → 20分→17分
  • 測定手法:ストップウォッチと日報記録
  • 成果要因:作業分析によるムダ排除と段取り短縮

調達部門:年間購買費6%削減

  • KPI:調達コスト/発注先数
  • 測定手法:Excelによる月次購買金額推移の可視化
  • 成果要因:購買先集約と原価明細による交渉強化

設計部門:VE活動によるコスト8%削減

  • KPI:設計単価(円/個)
  • 測定手法:設計原価シミュレーションとVE評価シート
  • 成果要因:部品統合と代替材料の提案

品質部門:不良率2.5%→1.2%に低減

  • KPI:工程別不良率
  • 測定手法:不具合集計→グラフ表示
  • 成果要因:発生要因の特定と作業手順改善

開発部門:開発期間20日短縮

  • KPI:開発日数/製品
  • 測定手法:ガントチャートとステージごとの進捗記録
  • 成果要因:部門間連携の早期レビュー導入

まとめ

成果測定は単なる「記録」ではなく、「変化を生む仕掛け」です。事例をヒントに、自社でも**“継続的に成果が出る測定設計”**を取り入れてみてください。

 

監修者

ファンクショナル・インプルーブメント編集部

製造業の原価低減・VE提案の専門家。
1996年より大手自動車部品メーカーで原価企画・VE推進を担当。
製造業の現場に根ざしたコスト低減施策を数多く企画・実行し、VE・VA活動の定着化支援や設計原価の見える化に精通。
「設計段階から原価の8割が決まる」思想のもと、最適構造設計や購買連携によるLCC視点の改革を実現してきた。

VOICE

  • ★★★★★5
    某大手総合重工業メーカー様
    VEの本質を学び、新たな技術的アイデアを発見
    これまで経験や勘に頼ったVEを実施していましたが、今回の研修を通じて、本来のVE(教科書レベルでなく実践)を学ぶことができました。
    その結果、従来のVEでは気づけなかった具体的なアイデアを抽出でき、大きな気づきを得ることができました。「目からウロコ」とはまさにこのことだと実感しております。今後はこの実践的な手法を活かし、より効果的なVE活動を推進していきたいと考えております。
  • ★★★★★5
    某大手自動車会社様
    「機能本位」の発想で抜本的な改善を実現
    これまでの発想は、主に「モノ」を基準に考えるものでした。しかし、VEの研修を通じて「機能本位」の発想の重要性を学び、単なる部分的な改善ではなく、抜本的な改善が可能であることを実感しました。この視点の転換により、従来の発想では見えてこなかった新しい改善策を見出すことができ、今後の業務において大いに活用していきたいと考えています。
  • ★★★★★5
    某外資系鉄道会社様
    機能別コスト分析による抜本的なコスト改善
    これまで部品単位でのコスト分析は行っていましたが、VEを学ぶことで機能ごとのコスト分析の重要性を理解しました。
    これにより、単なるモノの改善ではなく、コストが高い機能に着目し、より根本的なコスト削減を実現できました。もっと早くこの知識を学んでいれば、より多くの改善ができたと感じています。
    今後は引き続きVEの視点を取り入れ、より戦略的なコスト削減に取り組んでいきます。
 

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