はじめに
「コスト交渉はしているが、感覚的で限界がある…」 「納期や不良の情報が属人化していて共有されていない…」
その状態では、調達リスクを下げることはできません。
本記事では、サプライヤーの実力・実績・課題を“見える化”してコスト交渉と改善に活かす方法を紹介します。
“見える化”するべき5つのデータ
- 納期遵守率(目標95%以上)
- 不良率(ロット数/返品数)
- コスト推移(値上げ・値下げ履歴)
- 改善提案数(年あたりのVA/VE回数)
- 問い合わせ対応時間(平均初動時間)
活用ツール例
- サプライヤー評価シート(Excel・クラウド可)
- ABCランク分け(総合評価でA〜C分類)
- 四半期レビュー(KPI報告+フィードバック)
指標例(定量評価)
指標項目 | A評価 | B評価 | C評価 |
納期遵守率 | ≧98% | 95〜97% | <95% |
不良率 | <0.2% | 0.2〜0.5% | ≧0.5% |
VA提案 | 年2回以上 | 年1回 | なし |
実例:電子部品メーカーの改善事例
- 主要10社に対し、月次レポートとスコアカードを導入
- 最下位2社には「要改善通知」+改善計画の提出依頼
- 半年後、不良率が0.6%→0.1%、値下げ交渉も成功
まとめ
「見える化」とは、評価・交渉・改善を可能にする武器です。
“なんとなく高い・遅い・悪い”を、“数字で可視化”し、“行動を引き出す評価指標”に変えることで、サプライヤーとの関係はより健全に、戦略的になります。
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