製造現場改善⑦ 「歩行」と「探す時間」をゼロに!5S+動線改善の  進め方

はじめに

製造現場では、「歩く」「探す」「待つ」などの時間が無意識に積み上がり、総作業時間の大半を占めてしまうこともあります。

このムダを減らすには、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)に動線改善を組み合わせ、“必要な物が必要なときにすぐ取れる”環境づくりが必要です。


よくあるムダの例と定量化方法

ムダ内容測定方法よくある現象
歩行距離ステップカウンター、ラインテープ工具を取りに5m往復×20回/日
探す時間ストップウォッチ観察どこに置いたかわからない部品探し
手待ち時間工程間バランス分析材料・指示待ちで手が止まる

改善ステップ

  1. 現場観察と記録
    • 歩行・探し・手待ちを「数値化」
    • ビデオ観察や動線スケッチを活用
  2. レイアウト・棚番号の見直し
    • 使用頻度別に近接配置
    • 棚番・定位置表示で“探させない”
  3. 5S活動との連動
    • 整理=不要な物を捨てる
    • 整頓=必要な物を取りやすく配置
    • 清掃・清潔・しつけ=維持と継続の習慣化

成果事例

  • 歩行距離を1日800m→400mに半減
  • 工具の「探す時間」平均1.5分→15秒に短縮
  • 手待ち時間削減でライン効率12%向上

まとめ

5Sと動線改善は、“地味だけど効く”現場改善の王道です。 見た目の整理整頓に留まらず、「動作時間」を削減することがコスト改善にも直結します。

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