製造現場改善② 工程別改善の進め方:切削・組立・塗装で異なる着眼点

はじめに

「製造現場改善」と一口に言っても、工程によって有効なアプローチは異なります。

切削・組立・塗装──それぞれの工程で生じる“ムダ”や改善のツボを理解することで、より効果的かつ現場に即したカイゼンが可能になります。本記事では工程別に典型的な改善の着眼点を整理します。


切削工程の改善ポイント:加工時間と工具寿命

  • 着眼点:加工サイクルタイム、工具交換頻度、バリ・二次加工発生
  • 施策例
    • 加工条件(送り速度・回転数)の最適化
    • 工具寿命のモニタリングと交換タイミング見直し
    • ワンチャッキング化(段取り時間削減)

組立工程の改善ポイント:作業効率とミス低減

  • 着眼点:部品点数、作業順序、探すムダ、手待ち時間
  • 施策例
    • 作業台の高さ調整、部品供給位置の最適化
    • 作業手順の標準化と治具活用
    • ピッキング表示の見える化(例:ライトガイド)

塗装工程の改善ポイント:歩留まりと乾燥時間

  • 着眼点:塗料ムダ、塗り直し率、乾燥時間のばらつき
  • 施策例
    • スプレーパターンの見直し、定量供給化
    • 温湿度管理による乾燥条件安定
    • マスキング工程の簡素化・標準化

まとめ

工程に応じた改善の「典型パターン」を知ることで、属人的な“思いつき改善”から抜け出し、再現性の高い現場改革が実現できます。

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