はじめに
VE(Value Engineering)とVA(Value Analysis)は混同されやすい用語ですが、厳密には異なるフェーズ・アプローチを指します。本記事では、両者の違いと使い分け、活用場面の整理を行います。
VEとVAの違い(定義)
項目 VE(バリュー・エンジニアリング) VA(バリュー・アナリシス)
対象タイミング 設計・開発段階 製造・市場投入後(量産)
主目的 原価企画、製品企画の最適化 コストの実績改善、再構築
アプローチ 機能定義+設計見直し 現物分析+コスト構造再評価
活用例
• VE:新製品開発時に「過剰仕様」を見直す
o 例:冷却ファンのスペックを必要最小限に抑える
• VA:既存品のコスト改善を機能ベースで再評価
o 例:既存カバーの材質・形状を見直し → 加工工程短縮
実務上の導入イメージ
- VEは「原価企画・設計部門」が主導
- VAは「製造・原価管理部門」が中心
- 両者をシームレスにつなぐ体制構築が理想
まとめ
VEとVAは目的・タイミングこそ違えど、どちらも“機能とコストの最適化”を目的とした改善活動です。製品ライフサイクルの段階に応じて、適切なアプローチを選択することが鍵です。
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