はじめに
VEの基本は「機能本位」の思考です。しかし現場では、図面通りに設計や製造を進めることが常態化し、そもそも“何のための寸法・仕様なのか”を深く考えずに作業が流れているケースが少なくありません。
この記事では、図面に記された諸元や仕様の裏側にある「設計意図」を読み解き、VE活動に結び付けるための視点を解説します。
図面に隠れた設計意図とは?
例:
• 「R5.0の面取り」→ 見栄えのため?安全性確保?嵌合性?
• 「板厚3mmのアルミ材」→ 強度のため?放熱のため?それとも過剰?
こうした仕様は、本来の目的=機能に対して最適かどうかを検討すべきです。
実務でのステップ
- 寸法・材質・表面処理を1つずつピックアップ
- 各仕様が「何のためか」をチームで確認
- 不明確な仕様は設計者にヒアリング
- 本来の目的を明確にした上で、代替案検討(VE)
実例:印刷機の排紙トレー
• 図面上:ステンレス、1.5mm厚
• 設計者の目的:「強度を確保する、高級感を保持する、耐久性を保持する」
• VEでの検討:樹脂 → 外観維持・軽量化・コスト40%減
まとめ
VEでは「図面の指示を前提にしない」姿勢が必要です。目的=機能を見極め、代替の余地を探ることが、また異分野のメンバをーを交える事が機能本位の改善に有効です。
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